今日から実践!寝つきが悪い、眠りが浅い時の改善方法3選

睡眠

寝ても寝ても眠い、7時間半は寝てるのに…
夜中に途中で起きてしまう、寝たいのにアラームより前に目が覚める…
布団に入ってもなかなか寝付けない…
寝不足の時はつい人に対して不機嫌になってしまう…
こんな経験はありませんか?
今回は寝る前の習慣にフォーカスを当てることで、すぐに実践できる快眠方法をご紹介します。

日本人の平均睡眠時間は?

OECD(経済協力開発機構)の調査に基づく2021年のデータによれば、日本人の平均睡眠時間は7時間22分となっています。
これは世界の中では最下位です。対して一番長いのはは南アフリカで、9時間13分となっています。
これだけ寝られれば幸せですね。しかし日本では仕事や勉強のために睡眠時間を削る文化が根強く、なかなか長い睡眠時間を取ることは難しいという方がほとんどです。似た習慣を持つお隣の韓国はワースト2位で、7時間51分となっています。

データでは約7時間半となっていますが、社会人の方々においてはもっと短いのではないでしょうか。
睡眠時間が短い上に正しい睡眠がわからず日中のパフォーマンスが落ちてしまう。そんな経験がある方はこれからの睡眠分析をもとに自分に合う睡眠スタイルを見つけていきましょう。

寝る前の習慣

布団に入る前の習慣を分析していきましょう。
寝る前のポイントは3つあります。運動食事入浴です。

運動

日常的に運動していますか?

国内外の研究において、運動習慣がある人には不眠が少ないことがわかっています。
なぜ、運動すると寝つきが良くなるのでしょうか?
なんとなく良さそうなのはわかりますが、メカニズムはあまり聞くことがありませんよね。

実は、睡眠には体温の低下が重要なんです。一方、運動は体温を上げるものです。そこで、就寝時刻の3時間くらい前に運動をします。そうすると運動後から体温が緩やかに低下していき、体が睡眠モードになりやすいというわけです。

ただし、寝たい時だけ運動しても効果はあまりありません。これからの習慣でも同じことが言えますが、規則正しい生活習慣を心がけることが快眠への一番の近道です。

そんなこと言ったって運動してる時間なんてないよ!という方もご安心ください。激しい運動をする必要はありません。負担が少なく長続きするような有酸素運動が睡眠には最適だと言われています。
有酸素運動とは、ウォーキングやジョギング、エアロビクス、サイクリング、水泳など、長時間継続して行う運動を指します。
つまり、駅からの帰り道をちょっと早歩きで帰るとか、軽く筋トレやストレッチをするだけでも継続するだけで効果があるわけです。

睡眠の質が悪いという方は少しの運動から始めてみてはどうでしょうか?

食事

夕食後すぐに寝たり、寝る直前に夜食をとったりしていませんか?

食事の後は血糖値が上がるので眠たくなってそのまま寝てしまった、という経験がある方もいると思います。やめておきましょう
食事の直後は胃や腸の消化活動が睡眠を妨げてしまいます。また、胃に食べ物が残っている状態で寝てしまうと胃腸に負担がかかるので眠りが浅くなります。
食事の消化にはおよそ2~3時間かかるとされているので、就寝の3時間前には食事を済ませておきましょう。

特に、脂肪の消化には7〜8時間かかります。就寝前にお菓子や油っぽいものを食べるのは自ら睡眠を妨げにいっているようなものなのでお勧めしません。

飲み物

まずは寝酒についてです。
皆さんも経験があるかもしれませんが、寝る前にアルコールを飲むと寝つきが良くなります。お酒によって脳が気持ち良くなり余計なことを考えずに寝られますよね。

ところが、アルコールが体内で分解されると、血中のアセトアルデヒドが増加し、中途覚醒が生じやすくなりますアセトアルデヒドの持つ利尿効果によって尿意を感じることが多くなるためです。

また、寝酒をするといびきが発生しやすくなりますアルコールの筋弛緩作用によって舌と喉を構成している筋肉が緩み、上気道が狭くなるので、睡眠時無呼吸症候群などの症状が現れます

厚生労働省が推奨する「節度ある適度な飲酒」では、一日の量は平均純アルコールで約20g程度とされています。一瓶500mlのビールの量です。この量を体内で分解するのには2~3時間かかると言われています。お酒も食事同様、早めの時間に楽しみましょう。

続いてカフェインです。カフェインの覚醒作用の持続時間は2〜8時間と幅があります。カフェインが効く方とそうでない方がいると思いますので、自分のカフェイン耐性を知って、そこから逆算しましょう。睡眠学の柳沢正史先生によると、14時以降のカフェイン摂取は避けた方が良いとされています。

入浴

入浴の睡眠への効果は加温効果にあります。これは運動の場合と同じで就寝前に体温を一時的に上げてあげることがポイントです。
当然ながらタイミングも重要になります。

深い睡眠をとるには就寝直前の入浴が良いとされていますが、寝付きを悪くしてしまう心配があります。寝付きを優先させると、就寝の2~3時間前の入浴が理想です。

深い睡眠を得るには熱めの湯温で体温を上げれば上げるほどいいかというと、そうでもありません。体温の上昇が0.5度くらいでも、寝付きへの効果は認められています。38度のぬるめのお湯で25-30分42度の熱めのお湯なら5分程度が良いでしょう。
また半身浴(腹部までを湯船につけ、約40度のお湯で30分ほど汗をかく程度に入浴する)でも寝付きの効果が認められています。自分の体調や好みにあった入浴を選択すると良いでしょう。

ここで、食事と入浴どっちを先にしたらいいんだ!という疑問が浮かんだ方もいらっしゃるでしょう。結論を言うと、食事が先です。食後に少し時間を空けて入浴して体の芯まで温めると、消化も捗り緩やかに体温が下がっていきます

まとめ

運動、食事、入浴のポイントについて見てきました。これらに共通するのは、体温を緩やかに低下させることです。運動と入浴で体温が上がり、布団に入るまでに体温が下がっていきます。そうすることで脳が睡眠モードに入ります。この際に食べものやお酒、カフェインが体内に残っていると脳や胃腸が休むことができないので、体を気遣う食事を心がけましょう

なかなか寝付けない、眠りが浅くて疲れないと言う方は、まずは軽い運動習慣と食事、入浴の時間を気遣うことから始めていきましょう!

参考文献

厚生労働省e-ヘルスネットhttps://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-01-004.html
厚生労働省アルコールhttps://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b5.html

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